大正時代 初荷

村上開明堂

江戸時代から七間町には注目される店が数多くあった。
明治に入ってから他の町から移転してきた店もある。
七間町に店を出したいという願いは、古くから創業者たちに強くあったのだ。

村上開明堂は東証二部上場の静岡の企業である。
カンテラの制作から歩み始めた村上開明堂は時代の変化に素早く対応し、現在は、ミラーシステム、オプトロニクス、建材など幅広い分野でグローバルに事業展開を続けている。

写真は大正末期撮影の村上開明堂の初荷の出荷の様子である。
当時まだ珍しい自動車は初荷の幕で装飾されている。
この幕や幟には「ナショナル乾電池」「松下乾電池株式会社」の宣伝も見て取れる。
画像では分かりにくいが、法被と帽子を着用した者は両方に松下電池株式会社の文字がある。

2枚目の写真は大正3年撮影の店舗外観である。

看板は「開明堂村上硝子店」とあり、未だ現在の屋号とはなっていない。

この年、静岡市商店改良競技会で同店舗は三位(参等賞)を受賞した。