電気館の前で


南極越冬隊とタロとジロ
昭和33年2月、昭和基地に向かっていた第2次南極越冬隊は、悪天候のため昭和基地への上陸を断念せざるを得なかった。
昭和基地に滞在中であった第1次南極越冬隊は小型飛行機で当時の南極観測船、宗谷へ撤退した。
このとき第2次南極越冬隊と対面するはずの15頭の樺太犬が鎖に繋がれたまま昭和基地に取り残された。
翌年の昭和34年1月に第3次南極越冬隊は15頭のうち、兄弟犬「タロ」と「ジロ」が生存しているのを発見、再会した。
他の13頭は行方不明、または鎖に繋がれたまま死亡した状態で発見された。
南極という想像を絶する過酷な環境の中で、一冬を越して生存した2頭の犬に日本中に感動の嵐が巻き起こった。
このエピソードは後に「南極物語」として映画化された。

写真は七間町の映画館、電気館の前で家族で写した一枚。
タイル張りの電気館の壁から当時の映画館の匂いを強く感じられる。

昭和34年の撮影。