昭和三十年五月頃の浴衣専門店での座って商いをする店内風景。和紙でできた和装用の人形も現在ではあまり見かけなくなったが、浴衣の柄筋も紺地一色に白抜きで乱菊の花とか、白地に紺の染めで吉原紡ぎとかで、現在見られる多色刷りのものはなく、素材もすべて綿糸で合繊素材はまったくなかった。また売れる浴衣の枚数は男物も女物とあまり変らなかった。素材には張りのある綿素材が肌にも一番合っていたようだ。(写真原文通り)