戦後の七五三

  • 昭和25年1月、ソ連が野坂参三批判で日本共産党内部の対立が激化したこの月、アメリカでは赤狩りが始まる。共産主義思想へ反発が目に見えて強くなっていく。
  • 3月、民主党の一部が民自党に合流し自由党が結成される。その後、民主党が国民協同党などと合同で国民民主党を結成する。
  • 5月、孝宮和子内親王、鷹司平通と結婚。
  • 6月、参院選で自由党、社会党が躍進。GHQが日本共産党幹部を公職追放する。
  • 6月、北朝鮮軍が韓国侵攻、朝鮮戦争が始まる。成立したばかりの韓国と北朝鮮の間で、朝鮮半島の主権を巡って北朝鮮が軍事境界線を越えて侵攻したことによって勃発した国際戦争である。
  • 同月、「チャタレイ夫人の恋人」が発禁となる。
  • 7月、金閣寺が放火で全焼。九州、小倉では黒人兵が集団脱走し民間人を強姦、米軍と市街戦になる。
  • 8月、警察予備隊が発足。
  • 9月、鳴尾競輪で大穴が出たため5000人規模の暴動がおきる。警官が出動し1人が射殺される。同月、浅間山噴火、死者1人。
  • 10月、戦時中の政府関係者の公職追放解除が始まる。同月、中国共産党軍が北朝鮮支援で朝鮮戦争に参戦する。
  • 11月、ディマジオら米大リーグ選手来日。空前の野球ブームとなる。
  • 12月、池田蔵相の「貧乏人は麦を食え」という失言騒動がおこる。国会は大紛糾する。

昭和25年撮影の七五三の写真。中央の男性はスーツにネクタイ。右手の女性は和服であるが、髪はパーマネントを施している。撮影時から5年前、昭和20年の終戦以前には許されない文化であった。七五三の記念写真も僅かな年数の違いで、その時代をよく反映している。