明治館

昭和13年当時の撮影と思われる、明治館。
「藤十郎の恋」の演目には、長谷川一夫、入江たか子の名前がある。

写真上手に櫓(やぐら)が見える。都万太夫座の櫓である。
櫓は通常、大歌舞伎の際に設置される。本格的な芝居小屋では建物正面、入り口の上に櫓を設置するのが通例であった。
特に江戸時代までは常設の芝居小屋には認可が必要であり、それを得ている芝居小屋は槍や梵天を飾ってその地位を示した。
明治以降になっても建築様式として引継がれ、伝統的な様式を採用する芝居小屋には櫓が設置される。