新興劇場

七間町に映画館が立ち並んだのは理由がある。まず、市民が立ち寄りやすい土壌が七間町にあったということ。古くは安部の市が開かれている。江戸時代には七座設けられ、人々が集まってきた。

昭和15年の静岡大火で七間町の街は塵芥と化した。
その翌年、七間町三丁目、現岩井屋の地に建設された映画館が新興劇場である。
写真は開館間もない頃の新興劇場と思われる。
この新設の劇場も、静岡大空襲で焼失するまでの短命の劇場であった。
昭和16年の開館から昭和20年の静岡大空襲まで営業されたのは、僅か4年間だけであった。